2011年12月2日金曜日

当季雑詠・冬の句

友情は宅配便の柳葉魚なり

いただいた柳葉魚の箱に手を合はす

石炭を見たことのない産炭地

湯豆腐の旨くなる頃電磁鍋

電磁鍋豆腐の揺れる勘所

暖冬に馴れきつた頃雪が降る

枯野

東京に夢探しても枯野かな

手つかずにバブル過ぎゆき枯野かな

彼のなら何も建たない枯野なり

寒雀

ふくらんだ胸肉旨し寒雀

寒雀子どもの群を見送りぬ