2009年9月10日木曜日

無月

逢ひ引きを見守りはせず無月かな

幽霊が出番を待てる無月かな

夜業

ふるさとの休暇思ひて夜業せり

年休を楽しむために夜業かな

夜業して辿る家路に君の声

2009年8月11日火曜日

暦では秋だけど夏だ

25年ほど前に東北出身の同僚に南部鉄の風鈴をもらった。宿舎のベランダにかけてたら、潮風でギンギン鳴り響きやかましくて、夜は取り込んだ。という記憶がある。
やがて台風の季節にどこかに飛んでいった。

風鈴に南部の空を恋しがり   洲外

今は西瓜も大きいのは嫌われて小玉西瓜が多くなった。夫婦二人ならそんなものかと満足していたが、先日大玉の西瓜を買って井戸で冷やして食べたら、ぜんぜん味がちがう。甘さの深みというやつだな。それと水気の質もちゃう。

縁側で冷やし西瓜に塩を振り   洲外

行水かあ。行水をする場所もなくなったし、なにより、エアコンが普及したので自然をつかって涼をとることがなくなった。

行水や塀の向こうは人だかり    洲外

白玉ねぇ。懐かしいな。氷菓のたぐいはコンビニにあふれていて白玉の出番はなくなった。手間暇かけて作るようなこともする人はいない。もう食べることはないのかもしれない。

白玉を一つ掬うて君の口    洲外

夏は俳句だな

2009年7月15日水曜日

当季雑詠(夏)

ほろ酔ひで君の肩抱く船遊び

喜雨なれど都会の逢瀬の邪魔をする

氷菓子おとな買ひする二十余個

籠一杯おとな買ひする氷菓子

祭り

ふるさとの祭も廃れ老の家

夏祭りめでたきものは何もなし

2009年7月5日日曜日

紫陽花

あぢさゐや雨の鎌倉プロポーズ

見てたのはあぢさゐなりきそつと口吻

紫陽花の色も悲しき隠れ里

小糠雨紫陽花寺に恋も咲く

かくまでも悲しき青か紫陽花は

ゆどちやんがかくまでもといふ紫陽花さ

紫陽花

あぢさゐの蒼さ悲しきタイガーマスク

見てたのはあぢさゐなりき秘めた口吻

紫陽花や雨の鎌倉プロポーズ

あぢさゐやしつぽり濡れる傘もなし